ベトナム【後編】

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では、ベトナムの続き。
今回は、ダナンを中心に古都フエ、バーナーヒルズ、ホイアンに訪れた。

【古都フエ】
1802年~1945年まで繁栄していた「グエン朝」と呼ばれるベトナム最後の王朝があった場所であり、この時代の建造物がベトナム初の世界遺産として登録されている。建造物のメインは、王宮と歴代の王様のお墓であった。
ここからは現地ガイドの説明や資料館の情報となりますが、いろいろ”ヤバい”王朝というのを知った。

まず現地ガイドのおじさんのオイニーがヤバかった。説明してくれる度に寄ってきてくれるのだが、洋服に染み付いた汗の臭いが強烈で情報がなかなか入ってこなかった。日傘を持っていなかった自分に対して、優しいオイニーおじさんが持っている日傘に「一緒に入ろう」と何度も促されたが「大丈夫!」と猛暑の日差しを選択するほどであった。ちなみに、このオイニーおじさんの鼻毛がめっちゃ出てた。清潔感大事。

歴代の王様の生活がヤバい。移動手段が家来達が運んでくれる「籠」がメインだったので最低限しか自分の足で歩かなかった。贅沢な食事ばかりで日々運動もしなかったので王様は皆早死にだったみたい。そして、一夫多妻制だったので奥さんがめっちゃいて子供を作りまくり。300人以上の奥さんがいる絶倫王もいた。ってか300人以上の奥さんって本人把握しきれないでしょうに。とりあえず関係を持った人は全員奥さんみたいな感じなのか摩訶不思議。ちなみに「グエンさん」というベトナム人が多い印象だったが、「グエン朝」のグエンは日本でいう苗字のようなもの。そりゃ国内にグエンさんがいっぱいいるのも納得した。贅沢な飯食べて遊んでばかりで運動しなけりゃ早死にするね。現代人も自分の足を動かそう。

墓作りへの情熱がヤバい。古墳やピラミッド作ってたのはいつの時代か。王朝が栄えていたのは19世紀。豪華絢爛な墓を建てたいがため増税をして国民から多大な反感を買った王様もいて、生前中に完成せず次の世代に墓作りを託した本末転倒な王様もいた。現地ガイドも墓作りに力を入れていた王様ほど「一番不人気な王様です」と説明。ただその情熱が伝わるほど想像だにしない立派な造りで、世界各国の建築様式を参考に建築資材も集めまくり日本のビール瓶が埋め込まれている柱もあった。この凄さはやはり現地で見てみないとわからないだろう。

ってことで、素直な感想を述べさせてもらうと、なんの生産性もないものに力を注いでいたんだなと感じた。めっちゃデカい王宮や墓を作ったところで国力が上がるわけでもなく、国内統治は可能だか外的要因からの圧力には脆弱である。日本の鎖国時代も国内ルールが通用していたが、諸外国の外的要因が入ってきて激動の時代を迎えた。歴史から学ぶことは多い。

【バーナーヒルズ】
場所は山頂にあり、ロープウェイで行く。神の手と呼ばれるゴールデンブリッジがある観光地であり、ディズニーランドとユニバーサルスタジオを足したような遊園地もあった。時間の都合上、見れるところをサッと見て回った感じであったが世界各国の観光客で賑わっていた。年々観光収入が増えているベトナムの現状を垣間見れた。物価が安く温暖な地域を活かし観光に力を入れれば、国内の雇用を増やし外貨を落とさせる戦略に頷ける。
ところで、優しそうな日本人に見えたであろう自分に対してとある外国人観光客の6人家族に写真を頼まれたのだが、ちょっとした失態をしてしまった。ゴールデンブリッジを背景に1枚目は全員立っている状態で写真を撮ってあげたのだが、座ってくれないと観光名所がカメラに納まらないので思わず「sit down!」と大声で言ってしまった。その家族達は苦笑いしてくれたが、命令形で失礼な言い方をする日本人になってしまった。丁寧語、謙譲語、尊敬語がある日本語を学んでいる外国の方に賛辞を贈らせていただきます。

【ホイアン】
こちらも世界遺産の旧市街地ホイアン。ノスタルジックな雰囲気で夜になると川に流すランタンが幻想的な世界を作り、ひと昔前の日本のような場所。というのも16世紀頃に私達の先人が移り住み日本人街も存在する。何を求め何に憧れてこの地に来たのかわからないが、その頃から情報が行き来しており海外に目を向け行動した人が存在していた。
この川沿いにはレストランやカフェや屋台などが立ち並び、お土産屋メインの路面ショップは値札もなく値段交渉からスタート。需要と供給の本質、買い物の”正解”とはなんだろうか?と考えさせられた。

【ダナン】
全体感は前回のブログに記載した感じではあるが、日本では味わえない体験を綴る。

まずは、隣のホテルに併設されているカジノに行った。
そのカジノはアメリカドルが基準なので、日本円やベトナムドンをアメリカドルに換金するところからスタートするのだが、なぜか換金レートに文句があるのか受付でめっちゃ大声でガミガミ文句を言っているアジア系男性がいた。同じアジア人として恥ずかしさと共に余裕のある立ち振る舞いを身に着けたいとつくづく感じた。
1時間も滞在しなかったが、いろんなゲームをひと通りして結果的にはルーレットで1/36を引き当てることに成功。持ち金が〇倍になったのでウハウハ気分でカジノを後にした。

ベトナムはコーヒーが有名で口コミの良いカフェに行ったのだが、本当に安くて美味しかった。
アーモンドコーヒーとアボカドコーヒーという変わったものを頼んだのだがどちらもボリューム満点で、日本でも流行るのではないかと思い帰国後にレシピと材料を教えてくれとコンタクトを取ってみたがキッチリ断られた。まぁそうだよね。

タクシー代わりのGrabでトラブルに巻き込まれそうになった。
Grabの流れは前回のブログで書いた通りで、五行山という観光地へ到着したら運転手のおっさんが自分達に何か話しかけてきた。ベトナム語だったので何を言っているのかわからないから翻訳機を使用したところ「観光し終わるまでここで待ってる」ということだ。確かにまたGrabのアプリを開いて運転手を探すくらいならいいかと思いとりあえず観光した。
元の場所に戻ったらこのおっさんが待っていて声をかけてきて「とりあえず車に乗ってくれ」というジェスチャーで少し離れたところに停めてある車に乗せようとしているのだが、”ちょっと待てよ”のセンサー発動。
翻訳機を使い「次どこに行くかも言ってないし、料金はどうなんだ?」と聞いたところ「料金はあとでよい。あなた達のために働きたい」とのこと。いやいや、乗客として1度しか会っていないし、このやり取りの間も車に乗るよう促されているのも怪しい。さらに何か話しているので翻訳したところ「あなた達のことを尊敬している。あなた達に無料でいいから運転させてほしい。」とのこと。いやいやいや、どう考えてもオカシイでしょ。
ってことで、「このオッサンおかしいからやめておこう」と観光地の入り口付近に戻ろうとしたら「Hey!! COME BACK!!」と人が変わったかのように叫び、連呼しながらついてきた。こんなところで揉めて時間取られても面倒だからと無視して歩いていたら、気の弱そうな同行者の後を追ってきており、その同行者が自分の後ろに隠れるように回って助けを求めてきた(笑)
日本語で「なんだよしつけ~な!あっち行けよコノヤロー!〇×■▲&&%$#!!」と罵詈雑言を並べて文句を言ってやったら周囲の人も異変に気が付いた様子。これ以上言っているとこっちが悪者に見えてしまいそうなので、スマホを出してGrabで次の予約をして運転手を待っていたが、その間もしぶとく近くに居て何か言っていた。すぐに次の車両が迎えに来て事なきを得たが、言われるがまま車に乗っていたらどこに連れていかれていたかわかったもんではない。
あまい話しをキッカケに何かのトラブルに巻き込まれることがあるのだと改めて実感したのだが、この気の弱そうな同行者は「こんな良いことがあるんだと、自分一人だったら車に乗ってましたね」と言っていた。。。
平和ボケしている観光客が存在するから相次いでトラブルが発生するし、自分に対して優しい人が良い人とは限らない。
ちなみに今後同じような被害が出ないようにと、この運転手の口コミには当然書かせてもらい、Grabの会社にも連絡を入れておいた。

【総括】
海外&初めて行く場所は、刺激を得る最良の方法の一つだと改めて感じた。

知らない世界(文化&人種&言語&場所&慣習など)に飛び込むには、少しの不安や緊張感がある。だからこそ集中力が増し経験として得られるモノがある。まさにヤーキーズ・ドットソンの法則。
家と職場の往復で交流する場も人も毎日が同じであると、日々の慣れから緊張感もなく世界観が変わらない。
安心&安全&ノーリスクが良いか悪いかは、人それぞれだろう。

ただし、建設的なことを常に考え行動していないと外的要因で簡単に覆されるということは事実。
これは”会社組織”でも”個人”でも当てはまるところがある。

 
最後に、「旅をするのに1番の条件は?」と聞かれたらこう答える。
“心身共に健康でなければ旅はできない”

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