共創

Business

■はじめに
まさかAIと一緒にブログを書く日が来るなんて、以前は想像もしていなかった。
でも今は、AIが提案した内容を自分で考え、AIに文章を整えてもらう。
一緒に音楽を奏でる“セッション”みたいな関係が、日常になりつつあります。

テクノロジーの進化により、社会の仕組みも働き方も、大きく変わってきている。
当然、仕事ができる人の定義や職業人のあり方も、今までと同じではいられない。
だからこそ「AI時代に人間に求められるものって何だろう?」ということに考えてみた。

■AIが得意とすること&苦手なこと
AIは非常に優秀です。
膨大な情報の処理、論理的な整理、スピーディな検索や提案ができるし、人間が見落としがちなパターンの発見やシミュレーションも得意とする。これを瞬時に行ってしまうので、一人の人間の力では到底かなうわけはない。完敗です。

でも、AIにも苦手な分野がある。
創造性や倫理的判断、曖昧さや揺れ動く心の”感情”を扱うことである。そして、表情豊かに対面しながら対応することはできない。
・相手のちょっとした表情や声のトーンから空気を読むこと
・感情や価値観から判断したりすること
・優しい言葉で誰かの気持ちに寄り添ったり、抱きしめて(セクハラです)安心感を与えること
このように人間にしかできないことだからこそ『人間らしさ』が、もっと大事になってくるんじゃないかと思います。

■AI時代の『人間らしさ』とは?
では、どのような”らしさ”が求められるのでしょうか。
次の5つが重要だと考えます。

1. 思考力
AIは「何か」を答えるのは得意ですが、「なぜそうなるのか?」という問いには限界があります。
本質を見抜き、背景にある意味を問い続ける“Why思考”は人間にしかできない創造の起点です。
「これが正解です」とか「これが効率いいです」とかは教えてくれるけど、
「なぜ、そうなるのか?」とか「なぜ、それを選びたいのか?」とか「なぜ、あの人は仕事を楽しそうにやっているんだろう?」「なぜ、あの人は〇〇のことを好きなのか?」「なぜ、〇〇をやりたがってしまうのだろう」など、”人間そのもの”や”特定の個人”に焦点を絞った『なぜ?』を考えられるのは、人間しかできないことでしょう。『知っているor知らない』ではなく、より良くするため&より理解を深めるための『考える力』です。

2. 表現力
感情や体験を伴って語られる言葉は、すっと心に届くものです。
文章でも会話でも、『あっ、この人の言葉は何か違うな』と感じることってあります。
しかし、AIが作る文章は整ってるけど、無機質というか情熱や温度感は伝わりにくい。
自分の感情や魂を込めた文章も、身振り手振りで情熱的に表現するのも、表現の方法を選択できるのも、人間の特権です。

3. 共感力
目の前の相手が何を感じ、何を欲しているのかを察知する力。それは“正しさ”ではなく人間特有の“あたたかさ”の領域。
人と人がつながる部分で重要なポイントの一つとして挙げるならば、共感だと思います。
・相手の立場になって考えることができる
・言葉にされてない気持ちを表情や雰囲気から感じ取る
・相手に思いやりが伝わるような言動をする
正しさや効率のみの追求だったり、自己中心的な考えだけでは、残念ながら心を通わせることはできない。

4. 発想力
新しいアイデアは人間が生み出す。
既存の知識や経験を組み合わせ新しい価値を生み出す柔軟な発想力は、AIには難しい芸当です。
音楽と心理学を組み合わせて心のケアをしたり、昔ながらの知恵と最新テクノロジーを掛け合わせて新しいサービスを創出したり。
『あんなこといいな♪ できたらいいな♪』という「ドラえもん」の歌がありましたけど、相乗効果を生むような『掛け算思考』が輝く時代になるでしょう。

5. 行動力
何と言っても、実際に頭と身体を動かすのは人間にしかできない。
一生懸命考えたことも、相手に対する思いも、行動しなければ現実は1ミリも変わらない。
しかし、実際に行動に移せる人は、ほんのひと握りです。
現実を変えたいなら、何かを成し遂げたいなら、成果に繋げたいなら・・・
『行動』あるのみ。

■幸せの追求
とても大切な視点のテーマを。
それは、“人間としての幸せ”に焦点を置くこと。
『自分は何が好きで、何を大切にしたくて、どんな風に人生を歩んでいきたいのか?』
どれだけ技術が進化しても、AIはその答えを提示してはくれません。
その問いに対しては、自分で見つけるしかないのです。

人間には『笑うこと』ができます。
大事なことは、心から幸せだと思える時間を持つことだと思います。

『自分の人生のハンドルは、自分が握っている』と再認識し、この感覚を忘れずにいることです。

■AIを活かせる人間力の時代へ
AIと共に生きる時代は、AIに勝つことでも、AIを恐れることでもありません。
AIとの関係は『どちらが上か』ではなく『どう組むか』
競争ではなく”共創”の関係性こそが、AI時代の新しいスタイルなのかもしれません。

自分らしい考えを持って、表現し、他者と心を通わせ、いろんな発想を持ち、一歩踏み出す。
そんな“人間らしい人”が、これからの時代の主役になっていくのでしょう。

さて、AIとどのように共創しながら、どんな“人間らしさ”を育てていきますか?

関連記事

カテゴリー

アーカイブ