とても小さな国ですが、教育水準が世界トップクラスの国があります。
2021年には、子どもが健康と教育の面で最も保護されているランキングで186ヵ国で1位でした。
ちなみに、日本は21位です。
その国はシンガポール。
面積は東京23区と同じくらいの広さで、多民族国家なので公用語も宗教も入り混じっている。
貿易の中継地として栄えており、観光業も金融業も有名で地価も高い。
治安も良く、街も綺麗でガーデンシティと呼ばれるほど緑も多い。
経済力もあり多民族国家をまとめるには、やはり”規律”と”教育”が必要なのだろう。
規律については、罰金罰則の内容が凄い。
・公共の場
横断歩道以外の場所で道路を渡る。 罰金5千円
公衆トイレで水を流さない。 罰金10万円
自宅等で水たまりを作り蚊を発生させる環境を作る。 最大100万円
・タバコ
喫煙スペース以外でタバコを吸う。 罰金最大10万円
タバコのポイ捨て。 罰金3万円
海外から無申告で持ち込む。 罰金最大55万円
・酒
22時30分~7時まで、販売禁止&公共の場所での飲酒が禁止
初犯 罰金10万円
再犯 罰金20万円+禁錮3カ月もアリ
・きれいな街づくり
路上へ唾吐き 10万円
ゴミのポイ捨て
初犯 最大10万以上
再犯 最大20万以上+清掃ボランティア活動もアリ
・公共交通機関&駅構内
飲食禁止 罰金5万円
駅構内も対象なので、駅に入る前に水分補給をしなければなりません。
さらに、ペットの持ち込みも禁止されている。
強烈なニオイを放つドリアンの持ち込みも禁止(罰金対象外)
・チューインガム禁止!
国として製造&販売が禁止されており、入国時の持ち込みも禁止。
罰金 最大100万円以上。
我々日本人からすると「厳しいな~」とか「え!?ガムだめなの!?」って感じですけど
当たり前の環境にいれば、なんてことはないのでしょう。
個人的には、タバコ&酒&唾吐き&ポイ捨てくらいは、日本でも実施しちゃってください!って思います。
そんな罰金罰則に驚きながらも、約20年前にシンガポールに訪れた。
マリーナベイサンズはまだなかったが、高層ビルのど真ん中をロープウェイが通っていたり、植物園やナイトサファリができる動物園や怪しい雰囲気が漂う闇市場もあったりと、一つの都市で様々な世界観を味わえる場所だった。
そんな当時のシンガポールをあちこち回ったのだが、ふと気がついたことがあった。
街中で遊んでいる子供や学生を全然見かけないのだ。
それをガイドに聞いたところ、事細かに教育制度について教えてくれた。
今から約40年前に「ストリーミング制」と呼ばれる仕組みを採用しており、義務教育修了時の試験結果によって将来のコースが決定される。その成績によって大学進学できるコースもあれば就職コースもあり、自ずと職種も限定されてくる。
「幼少期から自助努力をしなければ、将来の選択肢を狭めてしまうのは自分自身だよ」ということが国の制度となっているので、それが当たり前の環境となれば、街中で遊んでいる子供達はいないということだ。
幼少期に厳しい環境に身を置くことで、長期的な目線で諸外国と比較し優秀な人材を創り出すというシンガポールの教育制度は、その日たまたま一緒になった英語&中国語&マレー語&日本語が話せるマルチリンガルのガイドが雑談レベルで説明できるほど周知されていた。
極端な例ではあるが、毎日殺人などが起きているスラム街だったり戦争中の紛争地域のような治安も悪く教育制度もままならない”環境”では、世界で活躍するような人材発掘の絶対数にかなりの差があるだろう。”環境”の影響力は大きいと思います。
ただ、この「ストリーミング制」は2008年に12歳までの初等教育に対し廃止をしており、2024年から段階的に初等教育以外にも終了予定とされている。
全ての教科で高得点を獲得する必要があるオールラウンダー型が求められてきたが、今後は得意な科目に特化した才能ある芽も発掘対象となる教育制度のバージョンアップともなれば、更なる変化を及ぼす改革になるだろう。世界のトップを走る国の教育制度に今後も注目である。
話しは戻りますが、罰金罰則制度はどこかの国と似てますよね??
以前ブログで書いた”中国”です。
教育制度も信用スコアに似てますね。
多民族国家であり、一党支配の強い統制政府など共通していることが多く
「学ぶは真似ぶ」精神の中国は、諸外国の良いところを積極的に模倣します。
どこに水準を設けるべきか?
で、その先の未来が変わるような気がします。